法律相談料を安くあげる方法
法律相談は、相談者が事案の概要を話す時間がどうしても長くなってしまい、複雑な事案では、弁護士がアドバイスを話し始めるまでに40~50分かかってしまうことすらあります。
それから、弁護士が、解決策として選択肢A、選択肢B、選択肢Cという風に提示して、それぞれを解説し、相談者と意見交換…、というようなことをやっていると、30分で相談を終えられず、場合によっては2時間、3時間もかかってしまいます。
では、法律相談を短時間で終えるにはどうすればよいのでしょうか?
答えは、なんと言っても、事案の概要を時系列で紙にまとめてくることです。弁護士にざっとそれを読んでもらえば時間短縮ができるわけです。
それから、自分の悩み、質問事項は一言で言えば何なのか、ということをよく考えてくることです。できれば、箇条書きで紙に書いてくるといいでしょう。
例えば離婚だったら、
・離婚はできるか
・離婚した場合、子供の親権者になれるか
・夫と子供の面会交流(面接交渉)はどうなるか
・慰謝料は取れるか、いくらとれるか
・財産分与はどのくらいになるか
・養育費はどれくらいもらえるのか
・どんな手続で離婚の話をすすめるべきか
・弁護士に頼んだらどれくらいの費用、時間がかかるのか
などなどです。
質問事項をあらかじめ練っておくことの効用について具体例で説明しましょう。
弁護士が次のように言われたとします。A~Cのどれが一番効率的に相談を聞けるでしょうか。
A「どうして良いかわからないので相談に来ました」
B「離婚できるかどうか知りたくて相談に来ました」
C「離婚したいのですが、離婚できるどうか知りたくて相談に来ました」
Aだと、これからしゃべるどの事実が重要なのかわからないので、結果的に無駄な事実も丁寧に聞くことになります。
BとCは似ていますが、相談者の「離婚したい」という気持ちがはっきり出ていますね。だから、Cのほうがより焦点を絞ることができます。Bの場合は、「自分の気持ちを相談しながら確認したいのかも知れないな」と思いながら相談を聞くことになります。
結局、Cの相談者が一番短時間で相談を終えるであろうと思います。できるだけ質問は具体的な方が良いのです。
ただし、相談時間が短ければいいというものではありません。弁護士と一緒に自分の気持ちも確かめたいという希望があれば、その希望に応えるのも法律相談のうちです。だから、Bのような言い方でもいいのです。でも、それなら「自分としても、離婚したいのかどうかわからないので、そのつもりで聞いてください!」とはっきりいうといいでしょうね。